「…ゆりのせいで、今日の予定が狂った」


わたしの肩に顔をコツンと乗せて少し拗ねたような声を出す伊織くん。


そ、そんなこと言われたって、あれはわたしだって意識してたわけじゃないし…


それに、その声にわたしが弱いってこと、知ってるでしょ…?




「……うそうそ。別に、ゆりのせいじゃない。ただ…ずっと前から立ててたこの計画を、俺がゆりの可愛さに我慢できなかったせいで台無しにしちゃったから、ああ情けないなって」




……ずっと前から立てていた計画……?


伊織くんは一体何を……?


全く予想がつかなくて首を傾げる。




「……っ、場所がこの公園っていうのが気に入らないが、ここまで来たらもう待てない」


うん…?