「晴くん……?」
沈黙に耐えきれず、片目をそっと開けるとお腹を抑えて必死に笑いを堪えている晴くんがいた。
「ちょっ、なんで笑ってんの!!私は真剣に聞いてるのに!」
「ぷっ、ははっ!聞きたいことってそんなこと?」
「私にとっては大事なことなのに」
さらに頬を膨らますと、やっと笑いが収まったの深いため息を吐いた。
「…あのさ、俺、誰かさんにストーカーされて監視されてるせいで彼女すら出来ないんだけど」
「え?」
「しかも、そいつ自覚症状ないみたいで結構やばいやつなんだよな」
「え!それって大丈夫なの?警察とか…」
「なに?警察に連れてかれたいの?」
しばらく思考を巡らせて。
「ちょっと待ったー!そのストーカーってまさか私のこと!?」
そういえば、と今日の朝の会話を思い出す。
なっちゃんが言ってたのもつまり私!
「はぁぁ、晴くん誰かにストーカーされてるのかと思って心配したのに」
「いや、十分俺お前から危険を感じてるよ」
「大丈夫!!好きな人に害は与えないのがモットーなので!!」