「…芙羽梨?」
たしかに、ちゃんと言って欲しかったとは思った。
でも、もう詩音先輩はそれに勝って、私にきちんと謝ってくれている。
「かずくんの告白はきちんと断りました。詩音先輩が不安になるようなことは一切ありません。詩音先輩が私のために走ってくれていたっていうことがわかって、より嬉しい…なんて、思っちゃダメですか…?」
「っ…思うわけない。芙羽梨の声が…応援があったから、もっと頑張れた。相川くんより自分を応援してくれてるって、芙羽梨が僕のためだけに応援してるって思うだけで力が出て…それくらい嬉しかった」
よかった…あのときの詩音先輩は本当にかっこよくて、いつまでも見てたいと思った。