「う、嫌ですっ…って、ひゃっ…!」




私の抵抗も呆気なく散り、先輩が私の耳に息を吹きかけた瞬間変な声が出て、その拍子に手を離してしまった。




「…ふっ、変な顔してるって言うからどんな顔かと思ったら…いつもの可愛い芙羽梨が顔を赤くして、もっと可愛くなってるだけだったね?」




「っ…!!詩音先輩の意地悪っ…」




どうしてこんなにも甘い言葉を次から次へと言えるんだろう…。




距離がとても近いから、先輩の低くて甘く響く声が尚更よく聞こえて…。