「どんなことがあっても、絶対に手放したりしない。他の誰かのものになんてさせない、ってね」




そして何かを決意したように言い切った後、いつもの優しい瞳で私を捕らえた。




「っ……」




そんな風に言われてしまった後にその目で見つめられたら、何も言えないじゃないですか。




今私の目に映る先輩は、つい数分前に見ていた先輩とは違う。




詩音先輩がかっこいいのはもちろんのこと、“大好きで仕方のない人”だと自覚した途端に、それ以上に素敵に見えて…。