「し、詩音先輩っ…!」




「お疲れ様、芙羽梨。疲れてない?大丈夫?」




私が返事をする前に、詩音先輩は顔をぐいっと近づけて私を心配するように頭を撫でた。




「っ…?!だ、大丈夫、です…っ…」




ほとんどのクラスメイトがこの場にいる中、恥じらうことなくこんなことができる詩音先輩に、尊敬すら覚えるほどに自然な動作。




私はきっと、確認するまでもないくらいに顔が赤くなっているに違いない。