「ねぇ、怒ってる?」 「どうして?」 「2人きりになったから」 翔は何も言わなかった。教室という空間は2人には狭すぎた。 「私と付き合ってよ先生」 「それは無理だ。何回も言ってるだろう」 彼は低い声で否定し、机を整え始めた。縦横をひたすらきっちりと合わせる。 瑠美は整えられた机の一つに腰掛け、足を組んだ。