人の目も気にせず彼の袖を掴んで離さない様子は誰の目にも異様に映った。

可愛い子供の戯言だと割り切るには難しい、強く執着した何かがあった。

そして掃除も終わり、すっかり人がいなくなると、この時を待っていたかのように、瑠美の友人たちは次々と言い訳をして帰って行った。

そして、教室に残ったのは翔と瑠美の二人だけとなった。