「……なにやってんの?」
と詩織に言われ、花鈴はハッとする。
朝のロッカールームで、無意識のうちに上の棚に手を伸ばし、もふもふしていたようなのだ。
今まで人前でやったことはなかったのに。
光一に見せたときを除いて。
「いや……これつかんでると落ち着くので。
朝起きてからずっと、なんていうか、こう、もやっとしてる感じなんですよね」
いや、もしかしたら、昨日から――
と花鈴がブランケットを見上げ思っていると、詩織がいきなり、
「それはきっと、恋ね!」
と断言してきた。
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