もふもふを家に持って帰りました。

 式の日取りは決まっていませんが、とりあえず、専務のおうちに同居することになったので。

 ……そして、やっぱり、普段は光一さんとは呼べません。

「前から思ってたんだが。
 お前の不安を吸い取っているのなら、このブランケット、不安だらけじゃないのか?」
と玄関ホールで花鈴の手にあるブランケットを片手でもふもふしながら、光一が言ってくる。

「……より不安になるようなこと言わないでくださいよ」
という花鈴を田畑が笑って見ていた。

「いやあ、でも、今日はビックリしましたよね~」
と微妙に田畑の方も見ながら、花鈴は言う。