「呼べるようになったって、なんで呼べるようになったのよ」

 翌朝、花鈴はロッカールームで詩織に責め立てられた。

「えっ? なんででしょうねっ」

 チラと上のブランケットを見ながら、扉を閉めると、

「待ちなさいっ、なんで呼べるようになったのよっ」
とまた言われる。

 なんででしょうねっ、と心の中で叫び返しながら、花鈴は早足にロッカールームを出た。