しかし、田畑は英語の教科書ではない。

 なので、深読みしてしまう。

「私はって、誰か身近に忍者が居るのか」

「居ますね」

 居るのか……。

 ……忍者、何処に居るのだろう。

 忍者村か?

「でも、私は忍者の末裔ではないんですよね~。

 うちの先祖は……

 おや、花鈴様からLINEですよ」
とまた光ってもいないのに、田畑はテーブルの上のスマホを指差し言ってくる。

 何故、わかったっ?
と思い、見上げると、

「うちは先祖代々、常に命の危険にさらされていたので。
 つい、いろんなことに敏感になりまして」
と田畑はしみじみと語ってきた。