「うーーん、ドイツ語か・・・・」



朱笆さんは本を見ながら唸るように言葉を漏らす。



「困りましたね、フランス語なら出来るんですけどね」



(えっフランス語できるの!?英語でも難しいのに)



「聞いてみましょうか・・・・」




「はい」



朱笆さんはカラクリうさぎに何に対して聞こうとしてるのかは分らないが、私はとりあえず頷きを見せた。




「あれ、2人共?」



リビングに向かう事になり資料室を出ると、ちょうど碧斗くんが資料室に向かっていた。



「碧斗くん、終わったんですか?」



「うん、今から探そうと思って」



「ちょうどよかった、今ようやく1つ見つけたんです」



「えっそうなの?」



「それで、確認の為に聞きに行こうと思って」



「へえ」



(確認?)



もしかして、そのの為に聞きに行こうとしてたんだ。



「やはり、この本で間違いはないようですね」



リビングに来て、リビングにある連絡が取れるノートに見つけた本を書くと、いつも通りすぐ返ってきた。



どうやら、この本であっているみたいだった。



「でも文字はどうしたら・・・・」



「あーそれはですね、教えられないそうです」



「ええーそうなの?」



明らかに嫌そうな顔をする碧斗くん。




「で、代わりに参考書をくれるそうです」



「はっ?」





「わっなにこの本?こんなのあったけ?」



すると、リビングに入ってきた紫衣羅くんが、テーブルの上にあったものに対し声を出す。




紫衣羅くんの声に同時に振り向く。



「あーあれですね」



「あれだねー」



(あれだ・・・・)




「ふ~ん、ヒントの本は見つかったけど、中身がドイツ語だから読めなくて、カラクリうさぎに言ったら教える事は出来なくて、その代わりにドイツ語の参考書をくれたと・・・・」




それから、全員が集まったところで、ヒントの本が見つかったとの報告をした。




「勉強して訳せという事か・・・・」



「そういう事みたいですね」



「あんのくそウサギっ」



「・・・・」




そして、なぜかドイツ語を勉強をするはめとなったのだった。