「何、この音?」



「とりあえず、戻ろうか」



「う、うん・・・・」



突然の大きな音に戸惑いを持ちながら、おそらくみんな居るだろうと思いリビングに向かった。






リビングに入ると、やはりみんなが集まっていた。




「今の音は何だったんでしょうね」



全員が集まったところで朱笆さんが言葉を発する。



「鐘のような音だったな、鈍い感じ」



(鐘・・・・?)




ふいにある言葉が脳裏に浮かび出す。




そう、カラクリうさぎが゛刻が来るまで開けてはいけない゛と言っていた。



(刻・・・・!?・・・・もしかして!)



私は、みんなに聞こえるように言った。



「これが、刻の合図かもしれない」



「えっそれって」




(もしかすると━━)



私はジャケットのポケットからあのコンパクトミラーを取り出し、ミラーのフタをそっと開けた。