(ウサギカフェ・・・・うさぎ・・・・神様)



昼休みに聞いたあの会話が未だ耳から離れずにいる。


「うさぎ・・・」


なんとなく想像したうさぎのイラストを紙にを書いていく。



なにげなく描き始めてイラストが、気が付くと出来上がってしまった。



(こんな感じかな)





「あら、かわいいうさぎ。でも、ちょっと変った模様をしてるね」



「!」



ふいに後ろから先輩に声を掛けられる。



びっくりして振り返ると、先輩は続けて言う。



「名前はなんと言うのかしら?」




私のイラストを見て何気なく言う先輩に、イメージで書いた為に名前など何も考えていなかった私は、浮かんだ言葉を言った。




「えっ・・・と・・・・カラクリうさぎ?」



「カラクリうさぎ?面白い名前ね」



「あ・・・・はい」



(カラクリうさぎ・・・)



私は絵を描くことが好きだから、たまたま成り行きでイラスト部に所属しているけど、ここでも私には居場所がなくいつも1人で描いている。




こんな私だからこそ、気にしてくれる先輩や先生がいるけど・・・・。




「絵に塗ってみようか。パソコンでやってみる?」



「えっ・・・・あっ・・・・はい」




ただ明るい話し方が、私は苦手意識がありどうしても気に掛かる。




でも、こんな私に気に掛けてくれるから、本当のことを伝えるのは失礼にあたる。




でも、本当の失礼は私が苦手意識を持っている事だと言える。




「それじゃあ、スキャンかけてみようか」



「・・・・はい」




パソコンでイラストは数回使った事はある程度で、あまり慣れてはいないからできるだろうか。




「・・・・・・・・」





そして、しばらくパソコンで作業を続けてーー。




「あら、できたの?」



「はい」



以外にも早めに出来てしまったようだ。


動物だから簡単にできたからかもしれない。


少し凝ったウサギだけど。



「うん、いい出来ね。これ、今度のに出すの?」



「えっ・・・・?うーーん」