「!? あ、・・・碧斗くん!」




考え事していて気が付くと、また碧斗くんがすぐ近くに迫っていた。




「な~~んか、考え事?」



「えっ う、うん」



「・・・・・・・・」



すると、じっと私の顔をまじまじと見つめてくる。



「どうしたの?」



「君の横顔、すごくキュートだね。写真撮りたい!」




真面目な顔をしていると思いきや、私の横顔に興奮していたようだ。




「はい?」



「撮っていい?撮っていい?」



グイグイと嬉しそうに問い詰めてくる。



「・・・・ど、どうぞ」



「ありがとう♪」



返事をすると、すぐさまスマホの写真で何枚も撮り始めたのだった。




とても真面目な会話をしていたはずなのに、またこんな雰囲気になっている。




(なんで、この人こんなんなの?)



男の人というか人との接し方が本気でわからない私だけど、碧斗くんはかなりわからない。



飄々しすぎて、どう接したらいいんだろう。




「はああ~~かわいい すごいキュート!!」



撮った私の横顔の写真を見つめて嬉しそうにうっとりしている。



「・・・・・・・・」



「君って本当に可愛いよね~♪食べたいくらいかわいい!」



「!?」



そう言っては、ばっと抱きつかれる。



「碧斗くん!?」



(うわあ~)



それは、ソフトな抱きしめではなくぎゅうっとな抱きしめだった。



「かわいい~~~♪」



「ううーーーー碧斗くん・・・・」