「うーーん、どこ行っても通じないな」
当番の掃除のために廊下を通っていると、ふと碧斗くんの声が近くから聞こえてきた。
「碧斗くん?何してるの?」
「ん?あーーーー沙紅芦ちゃん♪」
「!? あ、あの・・・・そんなに近付かなくていいから」
碧斗くんは私の姿を見たと途端に、近付き抱き付こうとする。
どうしてこの人は、毎回、近付き抱き付こうとするのだろう。
女の子が好きなのは分かるけど、今は、女の子が私しかいないからあれだけど、毎回会うたびに、そんなに近付くのはどうかと思う。
「で、な、何してるの?」
「ん~スマホ」
そう言っては、手に持っていたスマホを見せる。
「スマホ?」
(スマホあったんだ・・・・)
「俺のスマホ、どういう訳か、部屋に机の中に入っててさ。でも、どこ行っても圏外になってて、友達や家族に電話やメールしても、全く通じないし送れないんだよ」
「そうなの・・・?」
「うん。君のも机の中に入ってるんじゃない?」
「・・・・・」
もし、私のも入っていたとしても、どうともしない気がする。
そんな事を考えていたら、碧斗くんは何気なく私に言う。
「確認してみたら思い出すかもしれないよ?友達とか家族とかさ」
(友達・・・・家族・・・・か)
碧斗くんの言った言葉に落胆する感情になる自分がいたのは気のせいではない。
当番の掃除のために廊下を通っていると、ふと碧斗くんの声が近くから聞こえてきた。
「碧斗くん?何してるの?」
「ん?あーーーー沙紅芦ちゃん♪」
「!? あ、あの・・・・そんなに近付かなくていいから」
碧斗くんは私の姿を見たと途端に、近付き抱き付こうとする。
どうしてこの人は、毎回、近付き抱き付こうとするのだろう。
女の子が好きなのは分かるけど、今は、女の子が私しかいないからあれだけど、毎回会うたびに、そんなに近付くのはどうかと思う。
「で、な、何してるの?」
「ん~スマホ」
そう言っては、手に持っていたスマホを見せる。
「スマホ?」
(スマホあったんだ・・・・)
「俺のスマホ、どういう訳か、部屋に机の中に入っててさ。でも、どこ行っても圏外になってて、友達や家族に電話やメールしても、全く通じないし送れないんだよ」
「そうなの・・・?」
「うん。君のも机の中に入ってるんじゃない?」
「・・・・・」
もし、私のも入っていたとしても、どうともしない気がする。
そんな事を考えていたら、碧斗くんは何気なく私に言う。
「確認してみたら思い出すかもしれないよ?友達とか家族とかさ」
(友達・・・・家族・・・・か)
碧斗くんの言った言葉に落胆する感情になる自分がいたのは気のせいではない。