「ピピピーーーー」




目覚ましのアラーム音が部屋に鳴り響いた。




「・・・・・・?」




ゆっくりと体を起き上がらせ、光がさしているカーテンを見る。




「・・・・・・・・朝か」






今日もまた、憂鬱で変化のない1日が始まる。




落胆する感情に、ため息を吐く。




それから学校への身じたくをし2階に降りていると、リビングの方から騒がしい声が聞こえてくる。




「ああ、もうっ朝練遅刻だよぉ!!」



「早く起きないからよ」



「うー起こしてくれてもいいじゃんっ」



「お母さんだって忙しいの!ほら行くっ」



「はーーい、いってきまあす」





「・・・・・・・・」


いつものようにお母さんと慌ただしい妹の声が聞こえてきた。



と、階段降りた所で、妹と鉢合わせになる。




「あ、お姉ちゃん!おはよ。行ってきまーす」



そして、いそぐように挨拶するだけで、そそくさと出て行った。





「・・・・・・・・行ってらっしゃっい・・・・・・・・」



私は小さな些細な声で挨拶を応じた。





「あら、おはよう。沙紅芦〈ざくろ〉」



リビングへ入ると、お母さんが私に向けて挨拶してくれる。



「・・・・おはよう」




「お母さん、もう行かないといけないから、あとよろしくね」



「うん」



「じゃあ、いってきます」



「行ってらっしゃっい」



そう言って、お母さんもそそくさと出て行ったのだった。




「・・・・・・・・」