その男の子と接していたら、いつの間にか頭の痛みはなぜか引いていた。




なんだったんだろう、この痛みは。





「・・・・?」




この頭の痛み、そういえば先程も同じようにあったような気がする。




(気のせい?)




よく分からない事だ。





「頭、痛いんですか、大丈夫ですか?」




変なデジャブ感に首を傾げていると、また他の男の人が私に声をかけてきた。




「・・・・・・・・」







その人は、モデルのようにとても整った綺麗な顔立ちで、よく見ているとハーフぽく穏やかなふんわりした雰囲気のした男の人のようだ。




(綺麗な人。女の人みたい・・・・)




「大丈夫ですか?」




その人は丁寧な口調で、私に優しく聞いてくれる。




「あ、いえ。痛みはもう引きましたので」




あまりにも綺麗だったので、思わず見惚れて彼をじっと見つめてしまっていた。




「そうですか。それは、よかったです」




大丈夫だと伝えると、彼は優しそうな雰囲気で微笑みを向けてくれた。



(不思議な雰囲気の人だな)




「つーか、ここはどこなんだよ」




「!」




突然、また他の男の人の少し荒々しい口調が聞こえてきた。




(まだ、誰かいたんだ)








「たくよぉ・・・・あんたは何か知らねえの?」




少し苛立ちの口調で、その人は私に近付き尋ねてくる。




その人は、最初に派手な赤い髪が目がいく、少々キツめのゴールドの瞳の持った怖そうな感じの男の人のようだ。




「えっ・・・・・・・・と」




急にそう尋ねられても、私にも何が何だがさっぱりなのだが・・・・・・・・。