それは突然の出来事でした━━━━。




普通では決して起きるはずもない、摩訶不思議な感覚でもありました━━━。






一瞬、足元から何かが光り出したかのように感じだのだった。




「!?」



(何?)




あまりにもおかしな事だったので、思いかげずバッと倉庫の方を振り向くと、そこにはあるはずもいるはずもない、倉庫の中にあったうさぎの像が浮かんでいたのだった。




゛あなたは大事なものを失っている。
それをムダにしている。
このままだと、あなたは本当の自分を見いだせずにいる゛



「えっ!?」



突然、どこからと声が聞こえてきた。



というよりか、直接私の耳に声を伝えているかのようにも感じた。



「・・・・・・・・誰?」




私は困惑しながら辺りを見渡し、分かる訳のない誰かに尋ねる。




このうさぎの像から言ってるの?




いや違う、そんなはずがない。




このうさぎの像からかもしれないけど、違う。





(だったら、一体何?)





そんな困惑を装うに、また声がどこからかと聞こえてくる。




゛いつかは漆黒の闇に支配される。それは、君の心だ。゛




(心・・・・漆黒?)




意味不明な言葉をささやかれているが、私にはどういう訳か何か納得できるものがあった。




今の言葉はつまりは、私にとって大事な物が欠けているという事?




それを見つけないといけないって事なのだろうか。




それって一体なに━━━?








「!?」





その瞬間、突然何かが割れ始める音が大きく響いた。




そして、目の前が黒い漆黒となり、深い闇へと落ちていったのだった。