「それで、どうする?」



倉庫から出てきて、倉庫の階段の前でお姉さんは確かめるように私に聞いてくる。




「・・・・・・・・」




何度も考えた結果、私は━━━。




「あの・・・・もう少しだけ、ここにいても構いませんか?」




やはり、すぐに決める事は出来ず、もう少しだけでいいからここで考え込みたいと思った。




「・・・・ええ、いいわよ。終わったら、言いに来てね」



「はい」



私の言葉にお姉さんは、どうしてかと聞き返すことはしなかった。




「じゃあ、私は先に戻っておくわね」



「はい、ありがとうございます」




そう言ってお姉さんは、先にお店へと戻っていったのだった。



お姉さんが先にカフェへ戻っていった後、私は持っている学校鞄の中から写真フレームとカラクリうさぎのイラストを出した。





「・・・・・・・・」



話しを耳にした時からずっと疑心暗鬼に感じていた。




願い事を必ず叶えてくれる神様など、存在するはずない。




そもそも神様に願い事など、単なる気休めに過ぎなくて、決して叶うとは限らない。




だけど、今日ここに来て、この倉庫に入って、あのうさぎの像を見て、妙な違和感を感じた。





不思議な、でも優しい感じが・・・・・・・・。




そして、あの白昼夢・・・・・・・・あれは一体。




よく分からない事ばかりが身に感じた気がした。





(すごく変だけど、でも気になる)





もし、もしこの世界に神様という存在がいるのなら、私のこの想いも叶うのだろうか。




本当はこのままではダメだとわかっている。




本当は家族とちゃんと仲良くしたい。




だけど、今更どう変えたらいいのか分からない。





「何かが変われるのなら、変わりたい」