「やっぱ無理してるな」


「えっ」


紫衣羅くんは私に近付きこそっと小声でささやく。



でも、元気そうな表情している感じだけど、でも言われると確かにいつもよりは静かな感じだ。



「やっぱり戻ってないんだ････」



「言ったでしょ。素が明るい人間は隠し事ができないんだよ。だから、ムリに装うとするんだよ」



まただ、また紫衣羅くんの意味深な言葉。


今回が初めてって訳じゃないから、前にもそんな卑下するような事を言っていた。



でも、それって言わば自分を苦しめているだけなんじゃないのだろうか。



「紫衣羅くんは、明るくないの？」



「俺？明るい訳ないでしょ？そんなの疲れるだけだよ」



そう聞くと紫衣羅くんは、呆れた顔でため息をつき、まるで自分で自分をバカにするかのように････。




（････紫衣羅くん）