【ガタンッ━━】



「!」



「あっ・・・・なっんで・・・・」





と、突然、床に何かが落ちる音が聞こえ、音の方を見やる矢先には碧斗くんがいた。



碧斗くんは少し手を小刻みに震え動揺した表情を見据えている。



「碧斗?」


紫衣羅くん達も心配そうに碧斗くんに声を掛けるが、反応がなく動揺した表情のままだった。





「碧斗くん、どうしたの?」



心配になった私は、碧斗くんに近付きそっと顔を覗く。


「碧斗くん・・・・?」



覗くと碧斗くんの瞳は何かに動揺しているように大きく泳いでいるように感じた。



(何か様子が変・・・・)



「あっ!?沙紅芦ちゃん・・・・っ
あ、なんでもない・・・・。ちょっとびっくりしただけだから」



はっと我に戻り取り繕うと慌てて落ち着かせる。



「そうなの?」


(それならいいけど・・・・)



それでも、なぜか心配になって仕方なかった。




「ちょっと、部屋に戻っていいかな?」



「えっ」


そう思ったのもつかの間、碧斗くんは1人になりたそうな表情で私達に言う。



「ああ、朝食できたら呼ぶよ」



恣枦華くんは気に留めない言い方でごく普通に言う。



「ごめんっ」


碧斗くんは弱々しい声で吐き、リビングから去っていったのだった。







不自然な碧斗くんが心配でよくわからない感情が出てくる。


(これはなんだろう?)



「すごく変・・・・」



「だな」


「どうしたんでしょうか、碧斗くん」



「何が入ってたんだろう?」



あんな驚愕した表情初めてだ。


何かを見て動揺した表情を見せた感じだ。



一体何が入っていたんだろうか。