洗面所に向かった後、すぐにリビングの方へと向かった。



【ガチャ】



「随分、遅い目覚めだな?」



開けてすぐに恣枦華さんは私に向けて言う。



「ごめんなさい、遅くなってしまって」


「大丈夫ですよ、そんなに遅くないんで」


「・・・・」



恣枦華くんは嫌味のように言った訳ではなく、単に心配でそう声を掛けたのだろうと、朱笆さんのフォローで察しする。



「まあいいけど。とりあえず、呼び出してくれる?」


「う、うん」



いわれた通りにポケットからコンパクトミラーを取り出し蓋を開ける。




「ハローみなさん。おはようございます♪」



相変わらずいつ出しても陽気な声が出てくる。


なぜ、そんなに元気な声で出せるのか不思議だ。