しばらく歩いてすぐに湖が見えてきた。



(湖?)



「湖・・・・」



「本当に急に出てくるな」



「・・・・・・・・」



このまま通る訳ではないと思うけど、おそらくこの湖に何かがあると言える。



私はそっとその場にしゃがみ込み、湖の中に手を入れる。


「沙紅芦?」



「何してるの?」



私の行動に4人は驚きをみせると同時に、水の中からある感触を感じそれを持ち上げる。



「鏡・・・・」



湖の中から出てきたのはおしゃれなフレームのデザインのされた鏡だった。



その鏡を見て朱笆さんは、「沙紅芦さんの見つけ物はこれですか」と聞いてくるが、おそらくこれではないと言える。


私の見つけ物は━━━━。



「多分、この中にある」


「えっ」


そう言って目線を向けたのが湖の中から取り出した鏡。




なんとなくだがこの中に私の見つけ物がある、そう直感で思ったんだ。



そして、私は手を鏡に近づけると、驚く事に手が消えるかのように吸い込まれた。



「!?」


「えっ」


「中に入った!?」



これはどういう反応をしたらいいのか正しいのか分からないが、まるで魔法のようだった。