「これが、最後のステージ」



やはり最後のステージは私だ。


封筒を手に取り中を開けて見る。


「キーワードは何て書いてある?」



紫衣羅くんは心配そうに聞いてくる。



「えっと・・・・゛色゛と・・・・・・・・!」



内容は同じように色とそして自分の事に対してだが、私にとって書かれていた内容は難しいものだと言える。


きっと他のみんなも難しいものだったと思う。



それと同じなんだ。



「ん?どうかした?」



「゛思い出゛」



書かれていた単語に戸惑い黙りこんでしまっていた口を紫衣羅くん達に向けてささやく声で放った。



「えっ」



その単語を聞くと同時に全員が全員驚く表情を向けた。



わかっていることだった。



私に欠けているものはそれは私の記憶だから・・・・・・・・。





「思い出・・・・・」



色は何色になるんだろう。



可愛い色ではないのは事実だ。




(赤とか?)



確かに、私の髪の半分は赤のグラデーションが入ってるけど、他にも赤色の小物とか身に付けてるけど、それはおそらく関係ないと思う。



「色は黒なんじゃないかな?」



「黒?」



自分の色について考えていると、碧斗くんが何気なく゛黒゛だと言う。



「うん、ほら。沙紅芦ちゃんの名前に゛くろ゛入ってるでしょ?漢字じゃないけど」



「ああ、そっか。読み方」



そう言えば、゛くろ゛入っていた、漢字じゃないけど。


私の名前って、絶対読みにくいけど。



(なんで、こんな漢字付けたんだろう)