「何かわかりました?難しいですか?」



黙りこむ恣枦華くんに朱笆さんは静音で尋ねる。



「いや、大丈夫だから」


「もしかして、分かったんですか?」



「うん」


そう頷いた恣枦華くんは少し自信を持った表情になっていた。



理解したんだ、キーワードの意味を。





恣枦華くんはそのまま歩き出し何かをキョロキョロする。


「多分、合ってると思うけど」



これまでの経緯だと、小屋などが出てくると思うけど中々現れる気配がない。


「あっ」



恣枦華くんは何かに気付き、駆け足で近付く。



(!)


「もしかして、あったのか?」


「そうかもしれませんね」




恣枦華くんを追い近付きくと、恣枦華くんの前に椅子がありその上には白いノートが置いてある。



「ノート?」



「これは・・・・あの時のか」



恣枦華くんはそっとノートに手をしじっと見つめるが、その時の彼の顔は寂しそうなそうでも悲しそうな顔でもなく、むしろなんとも言えない浮かない表情だった。



ノートはやはりめくる事がなく、きっちりとくっ付いていた。



「見つかったみたいですね」



「ああ・・・・」




第9ステージも終わりを告げた。


そして、残るは第10のステージのみ、これをクリアさえすればクリアになる。


太陽も少なく、というかほとんどやばい状態だけど。