朱笆さんは考えるかのように少し間を置いて、口を滑らした。



「・・・・人、だと思います」



「それが、゛まわりの人゛という事?」



「ええ、そうですね」



朱笆さんの問題は人間関係なのだろうか。



でも、゛まわりの人゛ってどういう意味合いなのだろうか?



何か意味合いがありそうな感じだが・・・・。



すると、朱笆さんは付け加えるかのように説明を添える。



「おそらく、人間関係というよりはまわりの人の見方や思っている事の方が合っているでしょう」



「どういう事?」





碧斗くんは、どういう意味なのか問うように顔を向けると、朱笆さんは先程の碧斗くんの寂しそうな表情とは別の切なそうな顔で微笑んだ。










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『ほんっと頭良いよね!』



『まるで神童だ』



『あいつはもうダメだな』



『あなたは頭脳の方より見た目の方がいいんじゃない』



『あなたは私の言う事さえ聞いていたらいいの』



『彼はここでもだめだったか』



『頭も見た目もいいのに、ほんっと残念だよ』






『僕が求めていたのはそんなんじゃない。・・・・僕はただみんなから・・・・・・・・』





(あの頃の僕なんだ・・・・・・・・。赤は・・・・僕にとっての赤なんだね。
求めてる僕ってなんだろう)





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