差し出してくれた紫衣羅くんの手を借りて倒れ込んでいる体を起き上がると、顔をキョロキョロと辺り見渡す。



「ところで、ここは一体?」



見た感じどこか不思議な雰囲気のある広場だけど。



公園の広場というよりは庭園な感じで、でも少々異様な雰囲気がある。




「夢の中だと思います。ただ、すごく現実味がありますが」



私の問いに後ろの方から朱笆さんが説明するように答える。


「夢?これが?」



でも、確かに驚くくらいに現実味がある。



まるで起きているかのように意識があるようだ。



「不思議だよねー」


碧斗くんはゆるい感じで口に出す。



「ていうか、あのくそウサギはまだなのか?人を呼んどいてっ」



「!」



恣枦華くんの嘆きに思い出したようにミラーを探す。




(ミラーミラーっと・・・・ん?)


ミラーを取り出そうとジャケットのポケットに手を入れようとしたら、いつものセーラーのジャケットではない事に気付く。



今、気付いたが、私が着ているこの服装・・・・。



「可愛い服装だね!」



碧斗くんはにこっと思った事を述べる。



確かにすごく可愛い。


少しロリータ調のふわふわひらひらで、どちらかというと。


(赤ずきんみたい)



よく見ると、他の3人も私と同様にコスプレのような服装になっている。



碧斗くんは猫耳にしっぽがが付いていて、まるで本物かというぐらいに自然に動いている。



紫衣羅くんは星や月の小物がたくさん付いて、まるでキラキラした王子様みたいだ。



朱笆さんと恣枦華さんもどことなく不思議な格好だ。


(夢仕様の衣装なのだろうか・・・・)