いつも通りに振る舞うため、笑顔を浮かべてそう言った。



「「由姫、おはよう!!」」



あっ、ふたりはいつも通りだっ……。

ぎゅっと抱きついてきた華生くんと弥生くんの姿に、安心する。

けれど、ホッとしたのもつかの間……。



「離れろ」



いつもより低い声を出し、不機嫌オーラを出しながら私からふたりを引き剥がした拓ちゃん。

た、拓ちゃん、もしかして……お、怒ってる……?

もしサラの目撃情報が広まっていて、拓ちゃんの耳にも入っているのだとしたら……。うっ、目が合わせられない……。



「ちっ、いつも邪魔しやがって……!」

「お前こそ我がもの面すんのやめろよ!!」



ジタバタしているふたりに、苦笑いが溢れる。



「か、海くんはまだなの……?」