どっちも……お前如きじゃ吊り合わねーよ……。

改めて思うが、こいつより鳳のほうがまだ骨がありそうだ。

こんな姿を見たら、由姫もショックを受けるだろうな。

言わなくてよかった……。

由姫のことは南たちに任せてきたが……南が余計なことをしてねーか心配だ。



「俺は……諦めねーぞ……」



まだ立ち上がるつもりなのか、膝を突いた天王寺。



「由姫が……俺の全部だ」

「……」

「由姫がいない人生なんか、生きてる意味ねー……」



……どこまでも、しょーもない男だな……。

くそ重い上に、そんな言葉で由姫を縛るな。

それに、そんなに大事に思っている女がいるなら、他の女に浮ついてんじゃねーよ。



「んな女々しいこと言ってるから、てめーは弱いんだよ」