聡志が帰って来てた約ひと月半は、本当に心弾んでいた。もちろんずっと一緒にいられたわけじゃないけど、この1年、会いたくてもなかなか会えない日々だっただけに、私の仕事帰りでも、時間を合わせれば会えるっていう環境はとにかく嬉しかった。
「由夏、幸せそうだね。」
陽菜さんにも、美優にも異口同音に同じことを言われた。
「エヘヘ・・・。」
照れた笑いを浮かべながら、でも私はその言葉を否定しなかった。
そして迎えたクリスマス。私はおねだりして、ネズミーランドに連れてってもらった。ベタかもしれないけど、1度は彼氏と、聡志とクリスマスに来てみたかった。
予想通りの大混雑で、でも多くのカップルが楽しそうに、幸せそうに手を繋いでいた。もちろん私達もその中の一組。
打ち上がる花火を肩寄せ合って見た。夏の風物詩とも言うべき花火を、白い息を弾ませ、ピッタリと寄り添って見ていた時間は、とにかく嬉しくて幸せだった。
「聡志、ありがとうね。」
「おぅ。」
そうお礼を言うと、照れてこちらも見ずにぶっきらぼうに答える聡志が、微笑ましくも可愛いと思ってしまった。
こうして、聡志とのデートを重ねながら、でも仕事もしっかり頑張って、社会人として初めて迎えた師走は、慌ただしくも充実しながら過ぎて行く。
仕事納めを翌日に控えたその日、私は退勤後、クリスマスが過ぎても、華やかな雰囲気の街を1人で歩いていた。この日は特に約束もなく、私は少しブティック巡りをしてから帰宅するつもりだった。
「勉強熱心だな。」
すると、そんな声がして、振り向くと
「平賀さん。」
尊敬する上司が立っていた。
「お疲れさん。」
「お疲れ様です。」
平賀さんは取引先に今年最後の挨拶周りをして、その帰りだった。
「会社はまだ誰が残ってるか?」
「はい、でもみんなおっつけ上がるって言ってました。」
「そうか。岩武はこれからデートか?」
「いえ、今日はもう少しブラついたら、帰ります。」
「じゃ、久しぶりに一緒に飯でも食うか?」
「えっ?」
思わぬお誘いに驚いていると
「と、丸山か進藤でも一緒なら、言いたいところだが、2人きりじゃ、岩武の彼氏に申し訳ないからな。」
と笑う平賀さん。
「じゃ、また明日。お疲れさん。」
「は、はい。失礼します。」
そう言って、会社に戻る平賀さんに、私は慌てて頭を下げた。
「由夏、幸せそうだね。」
陽菜さんにも、美優にも異口同音に同じことを言われた。
「エヘヘ・・・。」
照れた笑いを浮かべながら、でも私はその言葉を否定しなかった。
そして迎えたクリスマス。私はおねだりして、ネズミーランドに連れてってもらった。ベタかもしれないけど、1度は彼氏と、聡志とクリスマスに来てみたかった。
予想通りの大混雑で、でも多くのカップルが楽しそうに、幸せそうに手を繋いでいた。もちろん私達もその中の一組。
打ち上がる花火を肩寄せ合って見た。夏の風物詩とも言うべき花火を、白い息を弾ませ、ピッタリと寄り添って見ていた時間は、とにかく嬉しくて幸せだった。
「聡志、ありがとうね。」
「おぅ。」
そうお礼を言うと、照れてこちらも見ずにぶっきらぼうに答える聡志が、微笑ましくも可愛いと思ってしまった。
こうして、聡志とのデートを重ねながら、でも仕事もしっかり頑張って、社会人として初めて迎えた師走は、慌ただしくも充実しながら過ぎて行く。
仕事納めを翌日に控えたその日、私は退勤後、クリスマスが過ぎても、華やかな雰囲気の街を1人で歩いていた。この日は特に約束もなく、私は少しブティック巡りをしてから帰宅するつもりだった。
「勉強熱心だな。」
すると、そんな声がして、振り向くと
「平賀さん。」
尊敬する上司が立っていた。
「お疲れさん。」
「お疲れ様です。」
平賀さんは取引先に今年最後の挨拶周りをして、その帰りだった。
「会社はまだ誰が残ってるか?」
「はい、でもみんなおっつけ上がるって言ってました。」
「そうか。岩武はこれからデートか?」
「いえ、今日はもう少しブラついたら、帰ります。」
「じゃ、久しぶりに一緒に飯でも食うか?」
「えっ?」
思わぬお誘いに驚いていると
「と、丸山か進藤でも一緒なら、言いたいところだが、2人きりじゃ、岩武の彼氏に申し訳ないからな。」
と笑う平賀さん。
「じゃ、また明日。お疲れさん。」
「は、はい。失礼します。」
そう言って、会社に戻る平賀さんに、私は慌てて頭を下げた。