『彼にとって、あなたの代わりも、あなた以上の人も、世界中のどこにもいないんだよ。そして、あなたも彼のことを、彼と一緒にいることをなんの躊躇いも照れもなく、「自分の変わらない夢」って言い切った。』
「・・・。」
『なのに、何やってるの?二人してさ。お互いが、お互いにとって、どんなに大切な存在なのか、ちゃんとわかってるくせに、なのに・・・振り回されて、こっちは本当にいい迷惑だよ!』
その長谷川さんの言葉に、私は胸をつかれる。
『だからさ、少しでもこんな私が気の毒だと思うなら、塚原くんのこと、ちゃんと捕まえ直してよ。私の思いを完全に成仏させてよ。そのくらいのこと、してくれても、バチは当たらないと思うんだけど。』
「長谷川さん・・・。」
私は携帯を持ったまま、思わず俯いてしまう。
『夢ってさ、逃げるものらしいよ。』
「えっ?」
『追いかけて、自分の手で捕まえない限り、絶対に手に入らないって、誰かが言ってた。』
「・・・。」
『さっき岩武さんは言ったじゃない。私の夢は聡志だ、聡志と一緒にいることだって。』
「うん・・・。」
『だったら、追い掛けなよ。言っとくけど、追い掛けたら、必ず手に入るわけでもないらしいから、せいぜい気を付けてね。』
「・・・。」
『それでもし、しくじったら連絡くれる?そしたら私、未練がましくもう1度チャレンジするから。そのくらいの権利は、私にもあるでしょ?』
「う、うん・・・。」
思わず、頷いてしまう。
『でもね、やっぱり私は、あなたには敵わないみたい。』
「えっ?」
『私は、塚原くんが好きだけど、夢ではないかな、私にとって彼は。』
「長谷川さん・・・。」
『「私の夢は聡志」そう言い切ったあなたは凄いと思った。応援する気はないけど・・・でもしっかりやりなよ。』
そう言い残すと、いきなり長谷川さんは携帯をブチ切った。
(長谷川さん、ごめんなさい。そして・・・ありがとう。)
本当は直接、伝えたかった言葉を、私は心の中で呟いていた。
「・・・。」
『なのに、何やってるの?二人してさ。お互いが、お互いにとって、どんなに大切な存在なのか、ちゃんとわかってるくせに、なのに・・・振り回されて、こっちは本当にいい迷惑だよ!』
その長谷川さんの言葉に、私は胸をつかれる。
『だからさ、少しでもこんな私が気の毒だと思うなら、塚原くんのこと、ちゃんと捕まえ直してよ。私の思いを完全に成仏させてよ。そのくらいのこと、してくれても、バチは当たらないと思うんだけど。』
「長谷川さん・・・。」
私は携帯を持ったまま、思わず俯いてしまう。
『夢ってさ、逃げるものらしいよ。』
「えっ?」
『追いかけて、自分の手で捕まえない限り、絶対に手に入らないって、誰かが言ってた。』
「・・・。」
『さっき岩武さんは言ったじゃない。私の夢は聡志だ、聡志と一緒にいることだって。』
「うん・・・。」
『だったら、追い掛けなよ。言っとくけど、追い掛けたら、必ず手に入るわけでもないらしいから、せいぜい気を付けてね。』
「・・・。」
『それでもし、しくじったら連絡くれる?そしたら私、未練がましくもう1度チャレンジするから。そのくらいの権利は、私にもあるでしょ?』
「う、うん・・・。」
思わず、頷いてしまう。
『でもね、やっぱり私は、あなたには敵わないみたい。』
「えっ?」
『私は、塚原くんが好きだけど、夢ではないかな、私にとって彼は。』
「長谷川さん・・・。」
『「私の夢は聡志」そう言い切ったあなたは凄いと思った。応援する気はないけど・・・でもしっかりやりなよ。』
そう言い残すと、いきなり長谷川さんは携帯をブチ切った。
(長谷川さん、ごめんなさい。そして・・・ありがとう。)
本当は直接、伝えたかった言葉を、私は心の中で呟いていた。