翌朝、一番最後に出勤してきた平賀さんは
「おはよう。突然だが、新しい仲間を紹介しよう。」
と何の前置きもなく切り出すと
「入ってくれ。」
扉の向こうに呼び掛けた。この時期に、この状況の我が社に入社する人が・・・?みんなが半信半疑で、扉の方を見ていると
「失礼します。」
と言って入って来た人の姿を見て、驚く。だってその人は・・・。
「みなさん、お久しぶりです。」
「陽菜さん!」
思わずそう叫んだ私は、次に思わず陽菜さんに駆け寄っていた。
「元気そうだね、由夏。」
そう言って私に笑顔をくれる陽菜さん。間違いない、陽菜さんが帰って来たんだ。
「陽菜さん・・・。」
感極まって陽菜さんを見つめていると
「聞きたいことも、言いたいことも山ほどあるだろうが、今は後回しだ。丸山には、岡嶋と中山の作業に加わってもらう。岡嶋、いいな。」
「まさか、こんな心強い助っ人が現れるなんて・・・。」
驚きのあまり、岡嶋さんも言葉が続かない。
「よろしくお願いします。」
そんな岡嶋さんに、陽菜さんは丁寧にお辞儀をしてる。
「じゃ、今日の作業に入る前に、例の制服デザインの納期が迫っている。俺の案と岩武の案のどちらがいいか、みんなの意見を聞きたい。この場で、どっちがいいか決めてしまおう。」
そう平賀さんが声を掛けて、みんなが平賀さんのデスクに集まる。でも平賀さんは昨日、途中でいなくなっちゃったから、まだ完成してないんじゃないの・・・?
果たして
「何?あんたの、まだ完成してないじゃない。」
と岡嶋さんに突っ込まれると
「すまん、昨日いろいろあって間に合わなかった。だがほぼ完成してるから、みんなの支持がこっちなら、今日の午前中で必ず上げる。どうだ?デザイナ-連だけじゃなく、他のみんなの意見も聞きたい。みんななら、どっちの制服を着て、売場に立ちたいか、イメ-ジを膨らませてみてくれ。」
平賀さんはそう言って、みんなを見回す。
「遠慮は無用だ、忌憚ない意見が聞きたい。俺のプライドより、いいものを作り出すことの方が大切だからな。」
「という言い方をするってことは、平賀さん自身は、由夏のデザインの方がいいってこと?」
陽菜さんがそう問うと
「鋭いな。実はだから、昨日途中から、作業が進まなくなった。」
と頭をかく平賀さん。その言葉に、私が驚いていると
「私も由夏のデザインの方がいいと思います。青がなんか、凄い洋服売場とかで映えるような気がします。」
「それに、立ち仕事で、作業とかが多いことを考えると、こっちの方が動きやすいんじゃないですか?」
美優と希が言ってくれる。
「おばさんの意見を言わせてもらえば、このデザインと色目なら、美優や希と一緒に売場に立っても、気恥ずかしさを感じなくて済むわ。」
と続いて岡嶋さん。
「男の制服って、正直ピンと来なかったんだけど、これならワイシャツというより、ポロシャツ感覚で、お客から見ても親しみやすいんじゃない?」
これはノム。
「どうやら、圧倒的支持が岩武の方に集まっているな。デザイナ-としては、ちょっと寂しいが仕方ない。決まりだな。」
そう言うと、平賀さんは私を見た。
「岩武の方のデザインで行こう。」
「はい、ありがとうございます!」
私は嬉しくなって、頭を下げた。
「おはよう。突然だが、新しい仲間を紹介しよう。」
と何の前置きもなく切り出すと
「入ってくれ。」
扉の向こうに呼び掛けた。この時期に、この状況の我が社に入社する人が・・・?みんなが半信半疑で、扉の方を見ていると
「失礼します。」
と言って入って来た人の姿を見て、驚く。だってその人は・・・。
「みなさん、お久しぶりです。」
「陽菜さん!」
思わずそう叫んだ私は、次に思わず陽菜さんに駆け寄っていた。
「元気そうだね、由夏。」
そう言って私に笑顔をくれる陽菜さん。間違いない、陽菜さんが帰って来たんだ。
「陽菜さん・・・。」
感極まって陽菜さんを見つめていると
「聞きたいことも、言いたいことも山ほどあるだろうが、今は後回しだ。丸山には、岡嶋と中山の作業に加わってもらう。岡嶋、いいな。」
「まさか、こんな心強い助っ人が現れるなんて・・・。」
驚きのあまり、岡嶋さんも言葉が続かない。
「よろしくお願いします。」
そんな岡嶋さんに、陽菜さんは丁寧にお辞儀をしてる。
「じゃ、今日の作業に入る前に、例の制服デザインの納期が迫っている。俺の案と岩武の案のどちらがいいか、みんなの意見を聞きたい。この場で、どっちがいいか決めてしまおう。」
そう平賀さんが声を掛けて、みんなが平賀さんのデスクに集まる。でも平賀さんは昨日、途中でいなくなっちゃったから、まだ完成してないんじゃないの・・・?
果たして
「何?あんたの、まだ完成してないじゃない。」
と岡嶋さんに突っ込まれると
「すまん、昨日いろいろあって間に合わなかった。だがほぼ完成してるから、みんなの支持がこっちなら、今日の午前中で必ず上げる。どうだ?デザイナ-連だけじゃなく、他のみんなの意見も聞きたい。みんななら、どっちの制服を着て、売場に立ちたいか、イメ-ジを膨らませてみてくれ。」
平賀さんはそう言って、みんなを見回す。
「遠慮は無用だ、忌憚ない意見が聞きたい。俺のプライドより、いいものを作り出すことの方が大切だからな。」
「という言い方をするってことは、平賀さん自身は、由夏のデザインの方がいいってこと?」
陽菜さんがそう問うと
「鋭いな。実はだから、昨日途中から、作業が進まなくなった。」
と頭をかく平賀さん。その言葉に、私が驚いていると
「私も由夏のデザインの方がいいと思います。青がなんか、凄い洋服売場とかで映えるような気がします。」
「それに、立ち仕事で、作業とかが多いことを考えると、こっちの方が動きやすいんじゃないですか?」
美優と希が言ってくれる。
「おばさんの意見を言わせてもらえば、このデザインと色目なら、美優や希と一緒に売場に立っても、気恥ずかしさを感じなくて済むわ。」
と続いて岡嶋さん。
「男の制服って、正直ピンと来なかったんだけど、これならワイシャツというより、ポロシャツ感覚で、お客から見ても親しみやすいんじゃない?」
これはノム。
「どうやら、圧倒的支持が岩武の方に集まっているな。デザイナ-としては、ちょっと寂しいが仕方ない。決まりだな。」
そう言うと、平賀さんは私を見た。
「岩武の方のデザインで行こう。」
「はい、ありがとうございます!」
私は嬉しくなって、頭を下げた。