高校の1年先輩にあたる2人とは、在校時代には全く接点はなかった。私は省吾フリークとして、グラウンドに通い詰めてたけど、遠巻きに先輩を見ているのが、精一杯だったし、みどりマネージャーの甲斐甲斐しい仕事ぶりは、私と悠に、とても私達には務まらないと野球部入部を諦めさせた。
それが、松本先輩達の卒業後に徐々に親しくさせてもらうようになり、昨年の二人の結婚式では、球界有数のスーパースターである松本さんの披露宴には、ズラリと球界関係者が列席し、私達の入り込む余地はなかったけど、二次会に呼んでもらって、大いに祝福させていただいた。
「今日は由夏ちゃん、スピーチあるんでしょ?頑張ってね。」
「はい。あの、松本先輩もですよね?」
「いや、俺だけじゃなくて、5人でやる。」
「そうなんですか。」
「由夏は先輩達のすぐ後だぜ。」
「えっ?」
からかうように言う聡志の言葉に、私は固まる。えっ、松本先輩達の後なんて、メチャクチャやりにくいじゃん・・・。
「大丈夫、俺達は適当に切り上げるから。岩武さんは白鳥と悠さんの馴れ初めをたっぷり語って。その方がみんな喜ぶから。」
「そうだね。」
先輩の言葉に頷くみどりさん。
「じゃ、また後で。塚原、沖田、今日は飲むからな。」
「はい!」
最後の先輩の一言に、背筋を伸ばして答えた聡志達。いつまで経っても、先輩は絶対らしい。
そんな聡志達の様子を、可笑しいと思う余裕もなく、私はポッと松本先輩の後ろ姿を見送る。
(カッコいい・・・。)
なんて私の心の中の言葉が聞こえてしまったのか
「お前な。」
「えっ?」
という声に振り向くと、そこには少々むくれた聡志の顔が。
「彼氏の横で、目ハートにして、松本さん見てんじゃねぇよ。」
「え〜、それはダメだよ、由夏。」
「ちょっと、加奈止めてよ。そんなんじゃないし・・・。」
弁明する私に
「塚原、松本さんとのライバル関係は続くな。」
「沖田くん!」
沖田くんまで、変に煽ってくるから、慌てた声を出したところで、招待客が続々と到着し始め、この話題は打ち切りになった。
それが、松本先輩達の卒業後に徐々に親しくさせてもらうようになり、昨年の二人の結婚式では、球界有数のスーパースターである松本さんの披露宴には、ズラリと球界関係者が列席し、私達の入り込む余地はなかったけど、二次会に呼んでもらって、大いに祝福させていただいた。
「今日は由夏ちゃん、スピーチあるんでしょ?頑張ってね。」
「はい。あの、松本先輩もですよね?」
「いや、俺だけじゃなくて、5人でやる。」
「そうなんですか。」
「由夏は先輩達のすぐ後だぜ。」
「えっ?」
からかうように言う聡志の言葉に、私は固まる。えっ、松本先輩達の後なんて、メチャクチャやりにくいじゃん・・・。
「大丈夫、俺達は適当に切り上げるから。岩武さんは白鳥と悠さんの馴れ初めをたっぷり語って。その方がみんな喜ぶから。」
「そうだね。」
先輩の言葉に頷くみどりさん。
「じゃ、また後で。塚原、沖田、今日は飲むからな。」
「はい!」
最後の先輩の一言に、背筋を伸ばして答えた聡志達。いつまで経っても、先輩は絶対らしい。
そんな聡志達の様子を、可笑しいと思う余裕もなく、私はポッと松本先輩の後ろ姿を見送る。
(カッコいい・・・。)
なんて私の心の中の言葉が聞こえてしまったのか
「お前な。」
「えっ?」
という声に振り向くと、そこには少々むくれた聡志の顔が。
「彼氏の横で、目ハートにして、松本さん見てんじゃねぇよ。」
「え〜、それはダメだよ、由夏。」
「ちょっと、加奈止めてよ。そんなんじゃないし・・・。」
弁明する私に
「塚原、松本さんとのライバル関係は続くな。」
「沖田くん!」
沖田くんまで、変に煽ってくるから、慌てた声を出したところで、招待客が続々と到着し始め、この話題は打ち切りになった。