「あのう今日はどう言ったお話でしょ⁇」



「大倉さんは晃一とお付き合いを
してるんですね
そして一緒に住んでいると…」



「はい…」



「晃一は次期社長だ
婚約者もいる
申し訳ないが…晃一と別れて欲しい」



「次期社長⁇婚約者⁇
でも苗字が…」



「あれはワシの妻の旧姓だ
社長の息子だと分かると面倒だから
苗字を変えて部長として働いている」



「そうだったんですか…」



絶望的だった…



「君の事は悪いが調べさせてもらった
君には子どももいるそうだな⁇」



「はい…」



「これは当面の生活費だ
これで子どもさんと生活すればいい
あいつが出張から帰るまでに
マンションからも出て欲しい
会社も辞めて、あいつの前から姿を消して
欲しい」



「そんな…」



何も考えられない



でも晃一さんの事を考えたら…



「わかりました」



「物わかりのいいお嬢さんでよかった」



私はどうやって営業部に帰ったか



わからない



一応業務をこなして1日を終えた



社長からお金を受け取らなかった