莉緒は高辻にメールを送った。

送信画面が送信終了画面になるのを見届けると、莉緒は携帯電話を机に置いて浴室に向かい、熱いシャワーを浴びた。



「おはようございます」
古屋に声をかけられて莉緒は「おはよう」と返した。
「先輩にチェックしてほしい書類たまってるんです。いいですか?」
「了解。」
莉緒はさっそく古屋の作った資料に目を通す。

古屋は入社2年目。1年目の時にはほとんどの仕事を莉緒とペアを組み行っていた古屋も、今は一人で行う仕事も徐々に任せている。
ただ、莉緒の確認作業はまだ続く。

「市橋さん、この資料なんですけど。」
主任として、マーケティング課で莉緒はかなり忙しい。後輩のフォローも多かった。