「ごめんなさい。重いですよね」
莉緒は急に恥ずかしくなり、和哉の胸の中から起き上がろうとする。

そんな莉緒の体を和哉はグイっと自分の方へ再び抱き寄せた。

「え?」
「言っただろ。思い切り甘やかすって。」
「・・・でも・・・」
「もう少しだけ」
和哉は自分の胸の中にもう一度莉緒をすっぽりとおさめて、ギュッと抱きしめた。

莉緒は簡単に和哉の胸に戻される。

そのぬくもりがあたたかくて、鼓動も心地よくて眠ってしまいそうだった。

「あー、仕事行きたくないな。」

和哉の言葉に、莉緒も同じように思う。
どうして今日が仕事なのだろうかと・・・。