更に耳まで真っ赤になった和哉。
莉緒にとって失ったものが大きかった一日の終わり。
大きな悲しみも絶望も、罪悪感も感じた一日。


そんな一日が、こんなにもあたたかな気持ちに変えられるとは思っていなかった。


莉緒はもう一度目を閉じて和哉の肩に寄りかかった。




そして、いつの間にか、和哉の胸の中に包まれるようにして、ソファで眠っていた。
体にはあたたかなふわふわの毛布がかけられ、背中には和哉の手がまわり抱きしめられている。

目を覚ました莉緒はもう一度、和哉の胸にすべてを預けるように耳を近付けた。

和哉の心臓の鼓動が聞こえる。

その心地よいリズムに、莉緒はもう一度目を閉じた。