「だから、その分、俺がお前を大切にする。甘やかす。そんで、もう一度恋できるようにする。」
「え?」
「もう一度、誰かを好きになることを、お前自身が許せるようにする。俺が。」
「どうしてそこまで・・・」
思わず、和哉にギュッと肩を抱かれながら莉緒が和哉に聞くと、和哉が肩を抱いたまま莉緒の方を見た。
「そりゃ好きだからに決まってんだろ」
「へ?」
「へ?じゃないよ。」
「え?」
「言い換えんな。俺、今こう見えて緊張してるし、結構照れてんだからな?聞き返すな。頼むから。」
耳まで和哉が赤いのはお酒のせいじゃない。

ワインには弱いなんて和哉が莉緒が高辻とのことを話しやすいようについた嘘だとわかっている。

「俺は好きだよ?お前のこと。だから、お前がもう一度俺と恋してくれるように、俺は頑張る。」
「なんの宣言ですか?」
「告白だろ」