「だから…焦ってた」


「昴と会ったって
同じ学校に転校してきたって
つむぎから聞かされた時」


「昴に、つむぎをとられるんじゃないかって
つむぎがまた、昴を好きになるんじゃないかって」



「偽物の俺より、本物のあいつを」



「そうやって色々、考えて不安になった」



「こんな女々しい自分を
つむぎに知られたくなくて、ずっと黙ってた」



うつ向きがちに話してたこーくんは

まるで表情を見られるのを嫌がるように
私の肩に顔を乗せた



「……つむぎが、そんな俺を見て
不安そうにしてたの気付いてたのに」



「…ずっと、話せなくてごめん」



付け足されたその囁きは
本当に弱々しくて


こーくんにとってすーちゃんの存在が
どれだけ大きいものなのかよく分かった



それと…



自分がいかに愛されてるのかって事を