「……なんで、お前はいつもそうやって…っ!」


でも、こーくんを見る目だけは
まだ厳しくて


「お前はいつもそうだ!
俺が欲しいって思ったものを簡単に手に入れる!」


まるでずっと胸に抱えていた思いを吐き出すように、感情的にこーくんに言葉をぶつけた


「勉強も、運動も…
お前はなんでもそつなくこなしてっ」


「俺が憧れてた男らしい『姿』も『声』もっ!!」



「……つむぎも」




「…………お前が………羨ましい」




息が切れる程
激しく言葉を叩きつけて


こーくんの返しも待たず
一方的に言い放ったまま


すーちゃんは悔しそうに
そのまま屋上から去っていった




「……羨ましかったのは、俺だって同じ」



すーちゃんと同じくらい
悔しそうなこーくんのその呟きを


私はただ呆然と聞いていた