翌日ももやもやを引きずったまま



「…」



…だめだめ


頼りないなんて
こーくんはそんな事思ってない


頼りないから話さないとかじゃない


言いたくないこと

言いづらいこと


誰にでもある


私にもあるもん



それは普通の事だもん



もやもやする必要なんてない


変に不安に思うことない



大丈夫



……大丈夫




「大丈夫…」

「何が?」

「わっ、す、すーちゃん…」

「下向きながら
ぶつぶつ言って歩いてるとあぶねーぞ?」

「ご、ごめんなさい」



お昼休み

ちょっとひとりになりたくて
ミキちゃんとこーくんの誘いを断わって

ふらふらと廊下を徘徊していたら
すーちゃんと出くわす


しょんぼりと肩を落とす私に
すーちゃんは首を傾げる



「なんかあった?」

「なにも…」

「なくはないって顔に描いてる」

「…」


言い返せなくて黙り込めば
すーちゃんは私の手を取って



「す、すーちゃん?」

「外の空気吸いながら話そーぜ」



にっと笑いながら
私の手を引いて歩き出した