「……わがまますぎるもん」


触っちゃだめって言ったり

触って欲しいって言ったり…

なのに

いざ、触れられたら逃げるなんて……


「……こんなんじゃ……こーくんに嫌われる……」


呆れられる


「…あのねぇ、矢橋君がどんだけあんたの事好きか知ってるでしょうが」


涙目になる私に
ミキちゃんはため息をつきながら

かばんから取り出した棒つきのキャンディの包みをはがして

それをずぼりと私の口の中に突っ込んだ


まるで泣き出した赤ちゃんにおしゃぶりをつけるお母さんのよう



……すっぱい…

今日のはレモン味かな……