「みっちゃん！みっちゃん！」

40歳とは思えない大きな声を出して呼んでいる母

「なにー？」

「なにー？じゃないわよ！今日から中学校でしょ！初日から遅刻はダメよ！」

「わかってるって」

眠たそうに返事をし、まだ着慣れてない制服に着替えリビングへ行き、小学校から変わらない朝食を食べ、カバンを背負い学校へ

「行ってくるねー」

カシャッ

「え！？ちょっと、パパー！」

「んー？」

「写真撮らないでよ！」

「別に良いじゃないか、良い記念写真になるぞ」

60歳の父

いつも元気で怒った姿は見たことない

「学校に遅れるから！行ってきます！」

少し荒めの声を出し、ドアを開けた

「行ってらっしゃい！」

歯を出し笑った父の顔を見てドアを閉めた



〜学校〜

「みっちゃん！同じクラスやな！」

「おー！そうだね！」

同じクラスのマミちゃん。
大阪の高槻から転校してきた気の強い関西の女の子。

「お、俺も一緒じゃん！」

この人はタクミ。幼稚園からの幼馴染で良く家に泊まりに行っていた。最近は遊んでいない。

「だねー、あ、あれが担任かな？」

噂によれば新人な先生だとか...メガネで口元汚くて清潔感がない人。

「あいつか...」

「なんか嫌なやっちゃなー」

マミちゃんが大きな声で言った

「マミちゃん！しっ！！」

「やべ！」

マミちゃんが勢いよく口元を塞いだ

周りの人達にはバレていなかった

「マミちゃん気をつけて...」

「ごめんな！」

えへへ...と笑うマミちゃんは天使だ

「今日は身体測定だけだって」

「ウチ...春休み中太った...5キロ...」

「どんまーい！」

ベロを出してこちらをからかっていてるタクミに腹が立ち膝蹴りを一発かました

「うほっ！」

「ざまぁ！！」

タクミを一人残し、身体測定が行われる体育館へ体操着に着替えて向かった