夕飯も夏音と一緒に食べた。


明日までアネキがいないからと心配してカレーを鍋いっぱいに作ってくれた。


買い出しにも一緒に行ったし気分は新婚夫婦だった。


さすがにお泊まりは大学生になるまで禁止で、10時までに帰らないと怒られるらしい。



「れおくんのこと、お母さんもお父さんも気に入ってくれてるんだけどね、やっぱり心配みたいなんだ。ごめんね」


「謝んなよ。節度のある行動さえしていれば問題ないなら、オレはあと半年我慢するわ」



大学生になったら今よりもっと自由だからな。



「そう言えばさ、夏音は大学どこ受けるんだよ?」


「あぁ、もちろん美豊の推薦。美玲さんと同じ英文科にするつもり。美玲さんはわたしの憧れだもん。れおくんは?外部受けたりしないよね?」


「オレも学内推薦受ける。一応法学部志望」


「文学部と法学部は同じキャンパスだから
良かったね。また一緒に通えるね」



アネキはここから電車で大学に通っている。


同じ沿線沿いにはあるが、少し都心寄りになるから、もしかしたら引っ越しした方がいいかもしれない。


オレは世界が広がることにワクワクした。


今から来年が待ち遠しい。



「皆はどこ受けるんだろうね?エスカレーターとは言ってもそれに乗っからない人もいるだろうし。わたしはれおくんと一緒ならそれがいっちばんだけどね」