「朽木さんお疲れ様。疲れたからそろそろ終わりにしよう。最後はあっちの川沿いのちょうちんと取りたいんだけど...」


「よし!行こ!」


「なんだ。すっかりノリノリじゃん」


「モデルって気分いいね。自分が綺麗に撮ってもらえるのって悪くないなって思った」


「じゃあ、また何かあったら頼むよ。良かった、朽木さんがいい人で」



私を必要としてくれる人がいるなら、私はその人のために頑張る。


そう決めた。


過去は振り返らない方がいい。


振り返っても変わらない。


思い出して傷つくくらいなら、私は前を向く。


そのレンズを通して私が輝いて見えるのなら、


私はそのカメラに記録されたい。


それを通して私を君の思い出にしてほしい。


そう思い、自らカメラの前でポーズを決め始めたのだった。