それからは蓮くんのことで頭がいっぱいだった。

「二葉、沸騰し過ぎ」

「あ、ごめんっ」

やかんからお湯が出そうだった。

いけない。

蓮くんのことばっかり考えてた。


「どうした?何かあったの?」

「え、何もないよ!強いて言うなら蓮くんと買い物したぐらい」

「は?」

景斗くんの顔が怖くなった。

「なんで買い物デートしてるわけ?」

デートなんかしてないよ!

「たまたま蓮くんと会って、流れで一緒に買い物することに…」

「蓮の野郎…」

「け、景斗くん?」

「二葉は俺のこと嫌い?」

「嫌いなわけないよ!むしろ大好き!」

景斗くんは苦しそうな顔をした。

「…だから俺と二葉の好きは全然違うって言ってるじゃん」

「違わないもん…」

「俺は二葉に触りたい、キスしたい、独占したい、抱きしめたいとか思ってるんだよ!?
でも、二葉はそんなこと思わないだろ?」

確かに思わないけど。

「違う好きなら軽々しく好きとか言うなよ。
傷つくんだよ…」

景斗くんは自分の部屋に言ってしまった。

じゃあ、なんて言えばいいの?