実家には定期的に帰っているけど、ほこりが溜まってしまっている。

そろそろ掃除しないとな。

家具も写真も全て、小学生の時のままだ。

だから、この家だけは手放せずにいる。

俺たち家族の思い出が詰まった家だから。



床にはテープで貼られた写真がたくさん散らばっている。

俺が写真を破ったあと、二葉が一緒に直してくれたんだ。

その写真の俺や母さん、父さんは笑っていて幸せそうだった。

いつからかな。

俺が笑えなくなったのは。

それも二葉がいたから忘れてた。



何をしていても二葉のことが気になって仕方ない。

二葉のことしか考えられなくなる。

俺は重症なのか、バカなのか。



さらに家を散策していると、ふとあることを思いだした。

そして、俺の部屋に向かった。

部屋はランドセルが置いてあるままで、勉強道具が散らばっていた。

確かこの辺に……あった!

俺が取り出したのは二葉と交換したお守り。


初詣に行ったとき、俺は青、二葉は赤のお守りを買った。

それでなぜか交換したんだ。

なんでだったけ?

あ、確か俺のが欲しいって二葉が駄々こねたからか。

そういえば、何で青のが欲しかったんだろう。

今さらながら、謎に思ってしまった。