二葉は荷物をまとめると、お母さんに連れられて出ていった。

「ごめんなさい。俺のせいで迷惑をかけて」

お母さんには全ての事情を話してある。

それに週刊誌を読んでいるから知ってるのだ。

「いいのよ。二葉が役に立てたならそれで」

「あの、このスキャンダルは二葉に言わないでおいてくれますか?」

「なんで?」

「きっと、あいつの事だから責任感じると思うんです。だから、黙っていて下さい」

「…分かったわ。景斗くん、私たち家族はあなたを応援してるから頑張ってね」

「…はい、ありがとうございます」

二葉のお母さんが帰ると、俺は玄関に座り込んだ。

二葉ごめん…。

あいつとの思い出が浮かんでくる。

こんな俺でごめん。

上手く出来なくてごめん。

だから、お前は幸せになってくれ。